
チリワインは「新世界ワイン(ニューワールドワイン)」
ワイン売り場などに足を運ぶ機会がある人は、もしかしたらポップなどで目にしたことがあるかもしれません。
ここでは、ワインに興味があるなら知っておきたい新世界ワインについて掘り下げていきます。
新世界ワインの特徴
そもそも新世界ワインとは何?
ワイン作りの歴史の浅い国々が作ったワインを指す言葉
ワインの歴史そのものは非常に長く紀元前にも遡りますが、最近になってワインを作り始めた国や地域も少なくありません。
チリはまさに新世界の一つで、チリで作られたものは新世界ワインの一つとして世界中から注目を集めています。
新世界ワインの最大の特徴であり魅力は、とても安いものが多いこと。
ワイン新興国は、伝統などに縛られていません。
そのため効率や合理化を進める傾向があり、最新の技術や設備で大量生産を可能としている国が多く、これが低価格化につながっています。
また、味や香りがとてもわかりやすくしっかりとしており、フルーティーであることも特徴の一つ。
さらに、アルコール度数が少し高い傾向があるとも言われています。
チリワイン以外の新世界ワイン
チリ以外には、どのような国がワイン業界では新世界と表現されているのでしょうか。
日本も、その一つに含まれています。
最近は日本ワインの生産量も増えてきていますが、日本で作られたものも立派な世界ワインと言えるでしょう。
新世界と呼ばれるワイン新興国は他に、
・オーストラリア
・ニュージーランド
・アルゼンチン
・カナダ
・南アフリカ
・ブラジル
などがあります。
旧世界ワインとは
新世界ワインと対になる形で、「旧世界ワイン」という言葉も存在しています。
「オールドワールドワイン」とも呼ばれますが、これはもちろん、ワイン作りの歴史の深い国々の作ったワインを指す言葉です。
例えば、フランスやイタリア、スペインやドイツも、旧世界に含まれます。
このような国は数千年も前からブドウの栽培が始まっており、ワインやそれに近いお酒も作られていました。
今でも伝統的な方法で生産しているワイナリーが多く残っています。
それぞれの地域原産のブドウ品種もよく使われており、旧世界では独自性の高いワインが作られる傾向があります。
ワイン初心者におすすめの新世界ワイン
その中でも注目すべきワインをいくつかご紹介しましょう。
モンテス・クラシック・シリーズ・カベルネ・ソーヴィニヨン
チリを代表するワイナリーであるモンテスの赤ワインです。
チリのセントラル・バレー産のカベルネ・ソーヴィニヨンを使った赤ワインとなっています。
カベルネ・ソーヴィニヨンはタンニンによる渋味や酸味が強い品種ですが、チリ産のものは果実味に溢れており、旧世界のブドウよりも飲みやすいワインに仕上がる傾向があります。
この赤ワインはさらにメルローを加えることで飲みやすく仕上げてある点が特徴です。
ミディアムボディタイプなので、初心者でも抵抗なく飲むことができるでしょう。
しかし赤ワインの良さはしっかりと残っており、香り高く、余韻も長く感じられるワインとなっています。
最大の魅力は価格で、1,000円前後で手に入れることが可能。
コストパフォーマンスに優れている点も、初心者におすすめする理由です。
アヴァント・シャルドネ
アヴァント・シャルドネは、アメリカのカリフォルニア州産の白ワインです。
生産者はケンダル・ジャクソン。
アメリカは新世界の一つではありますが、カリフォルニア産ワインは今や世界でもトップクラスの質を誇ります。
ケンダル・ジャクソンは特に有名なワイナリーで、世界でも有数の規模を誇るワイナリーに成長しています。
このワインはシャルドネ100%で作られた白ワイン。
洋ナシやパイナップルのような甘みにスッキリとした酸味、オーク樽で熟成されているため香ばしい香りも漂い、とても優雅な飲み口となっています。
価格は2,000円ほどですが、良い意味でこの価格に見合わない本格的な白ワインです。
初心者でもリッチな気分を味わうことができるでしょう。
グレイス・グリド甲州
画像引用元:https://www.amazon.co.jp/
生産量は増えているものの、新世界ワインの中で日本はまだまだワイン後進国です。
しかし新世界には変わりないので、ここで日本を代表するワインを1本ご紹介します。
グレイス・グリド甲州は山梨県のワイナリー、中央葡萄酒が手がけている白ワインです。
使用しているのは日本を代表する白ブドウ品種である甲州。
色合いがとても美しく見ているだけでうっとりとするようなワインです。
酸味が抑えられており、非常に爽やかで透明感のある風味に仕上がっています。
口当たりがとても軽やかなのでワイン初心者でもとても飲みやすく、むしろゴクゴクと飲めてしまうかもしれません。
価格は2,000円ほど。
数々の賞も受賞している白ワインですから、この価格は非常に安く、コストパフォーマンスの高さが感じられるはずです。