チリワインの生産地として今大注目のチリ南部「サウス・バレー地方」

サウス・バレー地方のテロワール

細長いチリの国の中で、最も南に位置するワイン産地がサウス・バレー地方です。

チリは半砂漠地帯のエリアも多く、そのような土地では降雨量も少ないため人為的にブドウ畑に対して水の供給が行われます。

ブドウ栽培に関わる環境のことを意味するテロワールに関しては、乾燥しており水はけの良い土壌というのは悪いことではありません。しかし、人為的な水の供給は手間も費用もかかってしまいます。

サウス・バレー地方の特徴は、この人為的な水の供給がほとんど必要ないほど雨が降るところでしょう。
とは言っても地域差はあり、その雨量は適度なものなので、大雨によってブドウ畑が壊滅的な打撃を受けることはありません。

気温はチリの他の地方と同様であまり上がらず寒冷地帯となってはいるものの、セントラル・バレー地方と比べると特に夏の気温は高めの傾向があります
。また、霧も発生しやすくなっています。

砂質と粘土質のバランスの取れた土壌も特徴で、降った雨を程よく吸収。
しかし、水はけの良さも持っているため、ブドウにとっては非常に良いテロワールと言えるでしょう。

サウス・バレー地方で生産されているぶどうの品種

サウス・バレー地方はセントラル・バレー地方と比較すると、ブドウの収穫量やワインの生産量は少なめです。
そんなサウス・バレー地方で栽培されているブドウの品種を見てみましょう。
・パイス
・カベルネ・ソーヴィニヨン
・ピノ・ノワール
・メルロー

以上が、この地方で主に作られている黒ブドウの品種です。

スペインから持ち込まれたパイス品種、フランス原産であるカベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノワール、そしてメルローなど、他国から持ち込まれたブドウ品種をこの地では丁寧に育て、主に国内向けのワインを製造しています。

・リースリング
・ゲヴェルツ・トラミネール
・シャルドネ

サウス・バレー地方で主に栽培されている白ブドウの品種がこれらです。

リースリングはドイツが原産、ゲヴェルツ・トラミネールはイタリアに起源を持つ品種と言われています。

やはりこの地方では様々な国のブドウ品種を栽培していますね。
多様性のある地方であることがわかります。

サウス・バレー地方の主な生産地の特徴

画像引用元:https://diamond.jp/articles/-/157820

サウス・バレー地方は3つのエリアに分類され、それぞれで少しずつ特徴が異なってきます。
テロワールを中心にどのような特徴を持っているのか見てみましょう。

イタタバレー

イタタバレーは、1550年代からブドウの栽培が行われていたそうです。
それを可能にしたのが、このエリアのテロワール。

ブドウの栽培に大きな影響をあたえる太陽の光は十分に降り注ぎ、ブドウの樹が健康に育つ環境が整っています。

夏はそこまで雨は降りませんが、そのぶん冬に雨が降ります。
冬の雨が土壌に水気を適度に与え、ブドウの栽培や収穫が主に行われる夏や秋にかけて必要な水分を保ってくれるので、人の手で水を与え続ける必要はほとんどありません。

水はけの良い砂質の土壌であるものの、その中に粘土質の土壌も混ざっており、これもブドウにとって適切な水分量を確保できている理由でしょう。

イタタバレーはサウス・バレーの中では北側に位置してはいますが、セントラル・バレーなどと比べると気温が下がりにくく適度な温度を保つことが可能です。

寒くなりすぎないため、ブドウの育ちがとても良いそうです。

マジェコバレー

チリのワイン生産地の中で最も南側にあるのがマジェコバレーです。
太平洋からダイレクトに海風が流れ込む地形が特徴的です。

ペルー海流と呼ばれる空気を冷やす海流が流れており、その影響でマジェコバレー一体も気温が下がりやすくなっています。

この海流によって海水の蒸発も抑えられます。
つまり雲があまりできずに、雨が降らないということですね。

雲によって太陽が遮られることもないので、気温はあまり上がりませんが日照量は十分に確保することが可能です。

雨も降らず雲も生じないため、夜になると気温がかなり下がります。
昼間と夜の気温差でブドウの風味が凝縮され、非常にしっかりとした濃厚な味わいのブドウが育つのです。

土壌はイタタバレーと似ていて、砂質で水はけがよく、粘土質も混じり合っているので水分量を適度に保つことができます。

ビオビオバレー

ビオビオバレーはサウス・バレー地方の中央に位置するワイン産地です。
全体的に寒冷であることは他のエリアと変わりませんが、季節によって気候に大きな差がある点が特徴的です。

特に、冬の雨が非常に多いエリアとなっています。
夏は冬に降った雨を土壌が蓄えて、それをブドウの樹に供給。

ブドウにとって十分な水分量を与えつつも、余計な水分を貯めない赤粘土の土壌もビオビオバレーの特徴の一つです。

気温の変化や風の吹き方なども含め夏と冬の気候変動が顕著なため、これもブドウに良い影響を与えているようです。

また、一日の中でも日が暮れるあたりから発生する霧の影響で温度の低下が促され、非常に実の締まったブドウを作り出します。

チリワインの産地『サウス・バレー地方』まとめ

  • サウス・バレー地方は寒冷で適度な雨が降るなど、ブドウ栽培には申し分ないテロワールを持つエリア
  • 多種多様なブドウ品種が栽培されているのがサウス・バレー地方の特徴
  • イタタバレーは過度に気温が下がりにくく、元気の良いブドウが育つテロワールを持つ
  • ペルー海流の影響を受け、十分な日照量と少ない雨量、昼夜の寒暖差により凝縮したブドウが育つマジェコバレー
  • 夏と冬の気候の差が激しく締まりの良いブドウが栽培されているビオビオバレー

管理人

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